ライブロックQ&A

　石灰藻（紅藻サンゴモ）の生態については解明されていない部分が多いため、水槽内での増殖条件や水質に与える影響などは不明ですが、一般に水質や水流、光の条件が造礁性サンゴ（ハードコーラル）の生育条件に近いと言われています。

　これはハードコーラルの骨格形成と似て、石灰藻も水質条件が合致しないと体内での炭酸カルシウムの沈着が阻害されるためと思われます。このため、ハードコーラルの飼育では石灰藻の増殖を目指すと良いとも言われています。石灰藻が増殖する水槽は、サンゴ礁の生態系を再現するリーフアクアリウムとしては望ましい環境と言えます。

　また、石灰藻が占有する岩肌は、海草や海藻などの他の植物の定着を阻みますので、水槽内では鑑賞上不快でサンゴの成長を阻害することも多い苔（海藻）の繁殖を抑制する効果もあります。石灰藻は形態上サンゴを侵蝕しません。

　ただし、石灰藻は水槽の表面や器具類にも増殖しますので、鑑賞の妨げにならないように、メンテナンス時にスクレーパーなどで剥ぎ落とす作業も必要になります。

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